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2010/5/14 開設

毎日の日記

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~大学~

大学生活が始まり、早いもので、3年になりました。
経営学を学んでいますが、私の行っている大学は、「組織とはこういうものだ」「経営はこういうものである」という非常に抽象的なことしか教えてくれないのです。
私は、「○○企業」は「この状況のときに、こんな戦略をして、利益を上げてきた」というケーススタディ的なものを学びたかったのに、そういう興味のあることは教授してくれません。
経営学を学んでいる学生のみなさんは、どんなことを学んでいるのですか?やっぱり、抽象的なことだけを学んでたりするのですかね?

でも、今日は大学で、珍しくためになる経営学を学びました。
江戸時代に栄えた、越後屋の経営手法のことです。
店前販売、現銀安売り掛け値なしなどの販売方法をとって、革新的な急成長を遂げ、現在に至っているということですが、実際は、その販売方法と仕入れ方法を上手く組み合わせたからだそうです。
江戸時代の有力呉服店の仕入れ方法は、中国から白糸を仕入れ、それを生産者に提供し、織物を作らせ、それをまた仕入れて、富裕層に販売するというものでした。ほぼ独占的な商いだったために、他の商人たちが介入する余地はなかったそうです。しかし、幕府から、輸入制限(白糸が中国から仕入れられない)がかけられると、この呉服店は一気に下火になっていきました。そこに目をつけた越後屋呉服店は、自分たちで、生糸(白糸のような高級糸ではない)を生産し、それを問屋を介さずに直接、生産者に織物を生産させ、それを仕入れて、江戸の一般人に販売するという形態を考えます。もしここで、問屋を介した場合に、生産者と問屋が取引することになるので、バイイングパワーは問屋が持つことになります。これでは、「この価格では買えない」となると、取引ができなくなります。それを無くすために、越後屋が生産者と直接手を組むことになりました。これによって、「このような模様で、納期はこの日まで」と指定することができ、もし納期が遅れれば、「納期が遅れたときは、仕入れない」と言えるため、生産者の方も「納期を守り、質の良い商品を生産しなければ、仕入れてもらえない」という危機感を持たせることができ、その結果として、品質の良さが向上し、顧客満足度を上げることができたそうです。また、販売店(越後屋が持っている)がその時期の「流行り物」を創出することができ、それを生産者に生産させることができ、流行物を自在に売り払うことができました。
さらに、両替店(金融)を併置することによって、幕府の大阪から江戸への公金送金と三井の呉服仕入れ代金の江戸から京都へ送金という2つの逆方向の資金の流れを相殺を可能にしました。これによって、幕府の公金為替を請負い、送金に対して、60日の無利息が付与されたため、そのお金を利用し、大名に利子を付けて貸し付け、その利子を頂くという、今の「銀行」の役割を果たす前身となりました。
しかし、この後、幕府は倒幕します。幕府と越後屋は癒着をしていたわけですので、幕府なしでは、越後屋のやり方はもはや機能しなくなったはずです。ですが、今でも存続しているということは、このことに早く気づき、この癒着を解いたからです。
以上のようなことを学んで、普通なら、単なる知識で終わるところ、深く学習することで、その背景まで知ることが出来、今のユニクロやニトリなどはこのような戦略を採っていて、他の企業には真似できない多角化戦略をとっているんだなと思いました。

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